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ざぶんの幸せを語る──ツムラ×湯道が教えてくれた、当たり前だけど当たり前じゃなかったこと

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ツムラと湯道がコラボしたトークショーに参加しました。
温泉関連の会合でよくお会いする、温泉療法医で入浴のスペシャリスト・早坂信哉先生にお誘いいただいたのがきっかけです。会場には約100名。お隣の席の方は「湯道文化振興会に登録したら、すぐにイベントがありますって案内が届いて……」と話していて、こういう偶然の出会いもイベントの楽しさだなと感じました。

驚いたのは講演だけでは終わらないこと。
なんと、ご飯とお土産付き。SNSの告知にアンテナを張っておくって大事なんだな〜としみじみ。

テーマは「心と体の養生」。漢方製剤を扱うツムラが主催ということもあって、会場に用意された軽食は”気や血の巡りを整える“養生メニューでした。春は東洋医学では「肝」が活発になる季節。のぼせやイライラが出やすい時期でもあるため、菜の花やルッコラ、梅干し、トマトなど、苦みや酸味のある食材が使われていました。玄米のおにぎりと、トマトときくらげ入りの和漢スープで体がじんわり整ったところで、いよいよトークショーがスタート。

「最高に幸せを感じる瞬間」は、人の数だけ違う

左から小山薫堂さん、林真理子さん、辛酸なめ子さん、ツムラの加藤照和社長

司会は小山薫堂さん、ゲストには作家の林真理子さん、漫画家の辛酸なめ子さん、そしてツムラの加藤照和社長という豪華な顔ぶれが並びました。“お風呂”という誰にとっても身近なテーマだからこそ、4人それぞれの視点が面白く、会場は終始あたたかい空気に包まれていました。

最初の話題は「最高にお風呂の幸せを感じる瞬間」。

林さんは、毎晩必ず湯船に浸かる派。 濡れても惜しくない週刊誌を持ち込み、 40分〜1時間ほど“自分だけの時間”を楽しむそうです。 「最近の女性週刊誌はこたつ記事ばっかりで残念」と嘆く姿に、会場からはクスッと笑いが。

辛酸さんは「午後11時台前半に入れたら、睡眠時間を確保できた喜びでうれしくなる」とのこと。忙しい漫画家さんの生活リズムがにじむ、リアルなコメントでした。

加藤社長は、自社の「バスハーブ」の香りを深く吸い込んだ瞬間に幸せを感じるそう。

そして小山さんは、41度の湯船で1〜2時間じっくり浸かる長湯派。
「入る前と後で体重を量ると、1キロ減っている。サウナより湯船のほうが好き」と、湯船の発汗効果を熱く語っていました。


お風呂で感謝するルーティン

話題は「お風呂に入るときのルーティン」へ。

小山さんは、湯に浸かりながらその日一日を振り返り、心の中で「ありがとう、ありがとう」と感謝を伝える習慣があるそうです。「お風呂は健康づくりの場所を超え、心を豊かにする場所となる。それが『湯道』の原点です」と語る姿が印象的でした。

一方、ガンジス川で沐浴した経験をもつ辛酸さんのルーティンは、よりスピリチュアル。とあるイベントで「心臓に感謝すると若返る」と聞いたことから、湯船の中で「心臓さん、ありがとう」「大腸さん、ありがとう」と体のパーツ一つひとつに語りかけているそうです。

一日の終わりに、自分の体に向き合う静かな時間。聞いていて、私も真似してみたくなりました。

 

入浴剤の歴史と「バスハーブ」誕生

体によさそうな生薬の成分がたっぷり

ここで話題は、入浴剤の歴史へ。

日本で最初の入浴剤が生まれたのは明治30年。

生薬の製造段階で出る切れ端や粉末を、社員が子どもの沐浴に使ったところ、体の芯から温まり、あせもにもよかったーーそんな“生活の知恵”のようなエピソードが始まりだったそうです。

その噂を聞きつけた銭湯の店主から「分けてほしい」と頼まれたことがきっかけで、入浴剤として商品化され、時代を経て現在の「バスハーブ」につながっていきます。
生活の中から生まれた工夫が、長く受け継がれているのが面白いところですね。

 

「人生最高の一湯」

続いてのテーマは、「人生最高の一湯は?」というもの。

辛酸さんは、混浴温泉での“殿見処”体験を披露。
女湯から混浴ゾーンを覗けるところがあり、自分の裸体を見せたい男性がポーズを決めているという、なんともカオスな光景だったそうです。

今ではもう見かけないであろう、古き良き(?)混浴文化の名残を感じるエピソードでした。

林さんは、由布院「玉の湯」の檜風呂に光が差し込む瞬間を挙げ、「こんな楽園があるんだろうか。私にとって最高の温泉」と語ります。 一方で、子どもの頃の“温泉レジャーの混沌”の思い出も披露し、 「すっ裸のおじさんおばさんが…」と会場を笑わせていました。

小山さんは、屋久島にある、干潮のときだけ現れる“満月の一湯”を紹介。 海と湯船が一体化し、潮が満ちると海水が湯船に流れ込み、月の道が自分に向かって伸びてくる── まるで映画のワンシーンのような情景に、会場は静かに聞き入っていました。

 

理想のお風呂は、妄想するのが楽しい

質問コーナーでは「理想のお風呂」が話題に。

小山さんは、すでに京都のマンションに“和室の真ん中に檜の湯船を置いた湯室”をつくっているそうですが、次に造りたいのは火鍋のように“熱湯と水が二色に分かれた湯船”。自由な発想に会場からは感嘆の声が……。

林さんは、「軽井沢の別荘にある古い虫だらけのサウナを壊して、檜風呂に作りかえたい」とのこと。ただ、「檜は手入れが大変そう……」と現実的な悩みもこぼしていました。

辛酸さんは、猫と一緒に入れるお風呂を妄想。猫好きらしい、ほのぼのとしたアイディアに会場も和みます。

加藤社長は、自然の中にぽつんとある薪焚きの風呂を夢見ているそう。誰にも邪魔されない静けさの中、入れるお風呂はなんともぜいたくです。

 

 “ざぶん”の幸せを思い出す

トークショーに登壇した4人の記念撮影


「あなたにとってのお風呂とは?」という最後の質問では、4人それぞれのお風呂観が語られました。

加藤社長は、「お風呂は、入っている時だけが幸せなのではない。お風呂の前にはスクワットを50~100回ぐらいします。それもあってよく眠れます。そのサイクルも併せて、お風呂は気持ちと体が整う空間です」
お風呂に入ったあとベッドに入ると、5秒ぐらいで眠れる方なのだそうです。

辛酸さんは、「お風呂は念や邪気を払うみそぎの場所。情報過多で疲れた気分を、暗闇でリセットできる」と話します。水の豊かな国に生まれたことへの感謝が、伝わってくる言葉でした。

林さんは、かつて家にお風呂がなかった時代の記憶や、 今も世界のどこかで紛争や水不足に苦しむ地域のことに触れながら、「毎日、きれいで温かいお風呂に入れる幸せを噛みしめている」 と語ります。 “当たり前の幸せ”を思い出させてくれる一言に、会場には穏やかな余韻が流れました。

小山さんは、京都・妙心寺に伝わる「明智風呂」の話を紹介。 明智光秀の濡れ衣を晴らすために造られたというエピソードに、会場は耳を傾けていました。また、「修行僧が使える湯の量は洗面器3杯だけだった」という話を挙げ、「そう思うと、私たちが“ざぶん”と湯に浸かれるのはありがたくて幸せ」と語りました。その言葉に、私自身もハッとしました。

この日は、日帰り入浴施設「泉天空の湯 有明ガーデン」に有効成分100%生薬エキス配合のバスハーブを使った特別な湯船も用意されていて、お土産にもバスハーブ(+α)をいただいて帰宅。

バスハーブはきれいな黄色。販売名:バスハーブ(医薬部外品) 効能:腰痛、荒れ性、冷え症、神経痛、リウマチ、肩こり、疲労回復など

初めて使った「バスハーブ」の感想はというと、生薬らしい落ち着く匂い。生薬を扱う会社だけあって、素材の質がいいんだろうなと感じます。この1本を使い切ったら、またリピートしてみたいです。

本記事は取材協力費をいただいています。